科学が進んでもマジックは消えない理由
マジックと科学。
どちらも「不思議」を扱うものだが、そのアプローチはまったく逆だ。マジックは、「できないことを、できるように見せる」。
科学は、「できることを、できると証明する」。一見、正反対のように思えるこの二つ。
けれど、根っこにあるのは同じ「なぜ?」という問いだ。
取材・文:昼からのみはる(P&M所属) 編集・写真:PTG(P&M所属)
「なぜ?」という問いからすべては始まった
なぜ人は夢を見るのか。
なぜ時間は戻らないのか。
そして、なぜコインは目の前で消えるのか。
マジックは「不思議」を感じる心から生まれた。
科学は「不思議」を解き明かそうとする知から生まれた。
そして、マジックが学問の源とされていることは、古くから知られている。
ターベルコース第1巻には、マジックが科学・薬学・物理学といった分野の発展と深く関わってきたことが記されている。
まだ世界が神秘と迷信に包まれていた時代、人々は自然現象を“魔法”として扱い、そこに隠された力を探ろうとした。
その探究の積み重ねが、やがて実験や観察という形に変わり、科学となっていった。
つまり、マジックこそがすべての学問のはじまりだったのかもしれない。
やがて科学は、人の暮らしを変える「技術」へと姿を変えていく。
火を扱う知恵は電気となり、星を読む好奇心は宇宙探査へと発展した。
そしてその延長線上に、私たちは“思考する機械”──AIに出会った。
AIは、もはや人間の思考や創造を再現し始めている。
詩を書き、絵を描き、音楽を作り、魔法のように答えを返す。
けれど、私たちはどこかでそれを「マジックみたいだ」と感じる。
なぜだろう。
それは、AIがどれほど進化しても、“理解できない領域”を残しているからだ。
画面の向こうで何が起きているのか、本当のところはわからない。
その未知の部分が、まるでマジックのように心をくすぐる。
つまり、AIもまた「不思議を再発見させてくれる存在」なのだ。
“AIのすごさ”を体験してみる
もし“AIのすごさ”を体験したくなったら、身近なツールから触れてみるのもいい。
たとえば、AIが音楽を作るデバイスや、言葉を生み出すスマートスピーカー、画像を描くソフト。
どれもまるで、現代の“魔法道具”のようだ。
ここで、最近ぼくが「これはちょっと魔法かもしれない」と感じたAIデバイスを2つ紹介したい。
🗣️ Echo Show:AIアシスタント付きスマートスピーカー
これはAIというより“コンシェルジュ”に近い。
今のところ会話の精度は高くないが、家中のデバイスと連携して電気をつけたり、音楽を流したりしてくれる。
生活に馴染みすぎて意識していなかったけれど、一昔前に戻って考えれば、声ひとつで部屋を操るなんて、まるで魔法だ。
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🎨 Firefly:AIが言葉から絵を描くツール
「月明かりの下で消えるコイン」と入力したら、息をのむほど幻想的なイラストが数秒で生成された。
AIが描いた絵だとわかっていても、そこに“意志”を感じる瞬間がある。
イメージをそのまま形にできる。これもまた、新しい時代の魔法だと思う。
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🎙️ PLAUD NOTE AIボイスレコーダー
手を動かさずに「話すだけ」で記録が整理される体験──このレコーダーを手に取ったとき、私は“魔法のメモ”を持ったような気がしました。
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🤖 Romi(ロミィ) 会話AIロボット
「おはよう」と声をかけるだけで反応が返ってくる。家電ではなく“存在”として感じられるこのロボットと一緒にいると、時代の進化がふっと“マジック”に戻る瞬間を感じます。
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まとめ
AIの進化を見ていると、「科学」と「マジック」の境界がどんどん曖昧になっていく気がする。
理解できなくても、心が動く。
それこそが、マジックがずっと大切にしてきた感覚だ。
どんなに科学が進んでも、私たちはきっとマジックに惹かれ続ける。
不思議を感じて、想像して、それを思い出し二度驚く。
マジックの魅力は、きっとそこにあるのだ。


