マジックを見せるためのポイント(第3回)

マジックを見せる──つまり、不思議を観客に届ける方法。
これは、時代が変わっても根っこの考え方は変わりません。

よく言いますよね、「マジックはプレゼンテーションと一緒だ」って。
その通り、マジシャンにとって大事なのはどう魅せるか。
タネよりも見せ方。ここが決まれば、あなたのマジックは何倍も輝きます。

そこで私、昼から飲みはるが、マジックを見せる上で欠かせない5つのポイントを語ります。
これを押さえたら、マジックがちゃんとウマい人のマジックに見えるようになりますよ。

お約束します。
これを読んだあと、あなたのマジックの質は確実に上がります。
(全5回でお届けします)

取材・文:昼から飲みはる 写真:O-DAN

動き

今回のポイントは――「動き」。 つまりゼスチャーです。 もっともらしく手を動かしたり、あの“それっぽい”やつです。 マジックにとって、このゼスチャーは思った以上に重要。 同じ現象でも、動きが美しいだけで何倍もエレガントに見えます。 逆に、ぎこちないだけで「素人感」が出てしまう。 じゃあ、素人とマジシャンの動きの差は何か。 それは…美しく、そしてスムーズに動けるかどうか。 ここで言うのは、技法(シークレットムーブ)の話ではありません。 あくまで“見えている部分”の動き。 器用さは手先じゃなく、全身からにじみ出るものです。

手がこわばっていませんか?

マジシャンは――不自然さを相手に見せちゃダメです。

たとえばコインをパームしているとき。
その手、ガチガチになってませんか?
指先だけじゃなく、腕全体まで力んでたりしません?
リラックスしてます?

そして忘れちゃいけないのは――マジシャンは“魔法使い”であること。
あなたにとっての魔法使い像を演じましょう。

指を鳴らして魔法をかけるタイプ?
それとも、手を大きく振りかざすタイプ?
…どっちでもいいんです。大事なのは、観客が「この人、本当に魔法を使ってる」と思えるかどうか。

結論「両手を使って表現する」

日常で、やたらと“ろくろを回してる”みたいに手を動かす人、見たことありますよね?
あれ、意外と目立つんです。

でも、日本人ってもともと手で訴えたり、大きなゼスチャーをする習慣が少ない。
そのせいで、マジックのときの動きがカクカクしてたり、不自然になりがち。

じゃあどうするか。
答えはカンタン――演じることです。

あなたが思う、感情豊かなキャラクターになりきって演じれば、
手の動きも自然に、しかも“生きたゼスチャー”になります。

そして、何度も鏡の前でチェック。
美しく、流れるような動きを保ちながらマジックをやる――これが習慣になったら、もう一段階レベルアップです。

レナードグリーン

初めてレナード・グリーンのショーを見たとき――衝撃でした。

だって、あの世界最高峰のマジシャンが、まるでマジックを覚えたてのおじさんに見えるんですよ。
(もちろん、めちゃくちゃいい意味で)

YouTubeにも映像があります。まだ見てない方は、ぜひ一度ご覧ください。

彼の演技は、技術の土台がガッチリ固まった上で、
“ある特定の人物”を完璧に演じているんです。
もしかすると、それこそが一流マジシャンへの最短ルートなのかもしれません。

マジックの練習をするとき、技法や手順だけじゃなく、
ゼスチャー――つまり演技力も徹底的に磨く。
その先に、あなたのマジックの“もう一段上の景色”が見えてくるはずです。

今回は短めでしたが、大事なポイントをギュッとお届けしました。

ゼスチャーって、掘れば掘るほど奥が深くて、学ぶほど面白くなる分野です。
そして不思議なことに、年齢を重ねるごとに、そのキャラクターはどんどん自分の肌に馴染んできます。
一緒にじっくり、磨いていきましょう。

ちなみに最近では、スペインのマリオ・ロペス氏やルビ・フェレス氏といった、
個性と技術が爆発してるマジシャンたちが素晴らしい参考になります。
気になったら、YouTubeでチェックしてみてください。きっと衝撃を受けますよ。

そして次回は――「姿勢」。
立ち方ひとつで、マジシャンの魅力が3割増しにもゼロにもなる、意外と怖いテーマです。
足の向きから背筋の伸び具合まで、プロがやってる“カッコいい立ち姿”の作り方をお話しします。

それでは――また第4回でお会いしましょう!

→第4回