マジックに対する妨害者

マジックに対する妨害者とは

マジシャンにとって、マジックのタネを暴こうとしたり、わざと演技を邪魔してくる人は、正直“天敵”です。
でも、ステージに立つ以上、そんな妨害者をゼロにすることはできません。

大事なのは、「どうかわすか」。
そして「ショーを崩されず、むしろ盛り上げる材料に変えてしまう」ことです。
今回は、そのための考え方と、実際に使える対処法をお話しします。

取材・文:昼からのみはる(P&M所属) 編集・写真:PTG(P&M所属)

秘密を叫んで妨害する人

マジックのショーには、必ずと言っていいほど現れる「秘密バラしの妨害者」。
トリックの種を大声で叫び、興ざめさせようとするあの人たちです。
正直、正直なところ…面倒ですよね。
でも、プロのマジシャンはそんな困ったちゃんすら自分のショーの一部にしてしまうものです。
ここでは、そんな妨害者に対して使える10の対処法を、具体的なセリフ例つきで紹介します。
ショーをぶち壊されないための強力な武器として、ぜひ覚えてください。

01. メソッドを切り替える

もし誰かが秘密を叫んだら、動じずにこう言いましょう。
「なるほど!でもね、もう一度見てください。これはあなたの言ってる方法とは違うんですよ」
別の方法で同じ効果をやり直して、確かな技術を見せつけましょう。
これで「ただの偶然」ではないことを証明できます。

02. 微妙に無視する

小声で「種わかった」みたいに言われても、相手にしないこと。
返事をすれば火に油です。
気づかないふりして演技を続けましょう。
心の中で「いいぞ、いいぞ、だんまり作戦だ」とつぶやいて。

03. ユーモアで返す

叫ばれたら笑って返すのが一番。
「それも面白い解釈ですね。よかったら他の人には内緒にしてくださいね」
笑いが起きれば、会場の空気はすぐに味方になります。
「秘密バラしおじさん」も照れ笑いして黙るはず。

04. 逆に大技をぶっ込む

どうしても雰囲気が悪い時は、予定していた大技を投入!
「よし、ここで真打ち登場!」と宣言して、観客の度肝を抜きましょう。
派手なスタントで場の空気を一変させることができます。

05. 「じゃあやってみて」と挑発する

トリックを知ってるつもりの人に、「じゃあ、やってみます?」と振ってみましょう。
たいてい、やれません。
それを観客はしっかり見ています。

06. 失敗はネタに変える

ミスした時に、「あ、リハーサルではちゃんとできたんですけどね」と軽く笑ってごまかす。
「今日は新しいネタを試してるんですよ」と付け加えれば、笑いが取れてむしろ好印象。
その後の演技で巻き返しましょう。

07. 自分のプロフィールを巧みに話す
最初に、「世界中で演じてきて…」とか「あの有名な劇場でもやりました」など、ちょっと自慢話を混ぜておきます。 観客が「ただ者じゃないな」と感じれば、いちいち茶々を入れる人は減ります。
08. フェイクの動きで翻弄

例えば、コインを袖から取り出すフリをして、実際は手のひらに隠している。
「今のはフェイクですよ」と袖を見せて証明すれば、相手は混乱。
こういう小細工で妨害者の鼻をあかしましょう。

09. 映画館の例え話で諭す

「映画館で『スタントマンがやってる』って叫びます?
あれはヒーローじゃなくて別の人がやってるって、みんな知ってますよね?
じゃあ、ここでそんなことを叫ぶのはやめましょうね」
これで妨害者も冷静になります。

10. すべてを笑いに変える

最後は「お前が一番面白いよ!」くらいに笑い飛ばしてしまう。
観客が一体となり、ショーがさらに盛り上がります。
このスキルがあれば、どんな困った相手でも味方にできるのです。

秘密を叫んで妨害する人への対処法まとめ

マジシャンにとって、トリックの秘密を大声で叫んでショーを邪魔する“妨害者”は本当に困りもの。
でも、彼らをただの「邪魔者」で終わらせるのはもったいない。
実は彼らは、あなたのショーを盛り上げる絶好のチャンスでもあるんです。

この10の対処法は、どれもあなたの「心の余裕」と「遊び心」を磨くためのレッスン。
場面に応じて使い分ければ、観客の視線も声もあなたに集中します。

たとえば、こんな実例もあります。

・「あのコインの秘密はこうだ!」と叫んできたおじさんに、
 『いいですね!じゃあ、みんなの前でやってみて』と返したら、固まってしまい、
 後半はずっとおとなしくなった。

・ある観客がしつこく小声で種をささやいてきた時は、気づかないふりでスルー。
 彼は何度かトライしたあと、ついに諦めて友人とスマホをいじり始めた。

・「それ違うよ!」と怒り気味に叫ばれた時は、笑って「なるほど、それも面白い解釈ですね」と返すと、
 場が一気に和み、他の観客も笑顔になった。

・トリックが失敗した時に「今日はリハーサルのほうが調子よかったな〜」と笑い飛ばしたら、
 観客が「逆に面白かったよ!」と言ってくれて、そこから盛り返した。

大切なのは、「妨害者も含めてショーは一体」という心構え。
どんなに困っても、「あなたのショーはあなたのもの」だと自信を持って対応しましょう。

あなたのスマートな対応が、マジックを単なる“種明かしショー”から、
「来てよかった!」と思わせる本物のエンターテイメントに変えるのです。

それでは、ショーの中でどんな妨害も楽しめるようになったら、
あなたのマジックはもう一段階アップしている証拠。

今日の10の対処法を胸に刻み、次のステージへ進みましょう!